退職金の運用

これだけは知っておこう!

運用方法の種類と特徴

各種調査によると、退職金の半分位を資産運用に充てる人が多いようです。
では、具体的にどんな運用方法があるのか、安定性・収益性・流動性の3つの軸で見ていきましょう!

A. 安定性とは 元本保証あるいは利回りが確実であるという性質。
B. 収益性とは 運用によって、高い収益が期待できるという性質。
C. 流動性とは 容易に換金が可能であるという性質。

安定性・収益性・流動性の図

リスクなし型

  安定性 収益性 流動性
普通預金

◎

元本割れしない。

△

金利は0.02%位。

◎

いつでも引き出せる。

定期預金

◎

元本割れしない。

△

2011年7月時点の大手銀行の金利は...

  • 満期1年:0.03%
  • 満期5年:0.07%
  • 満期10年:0.25%

○

基本的に、満期までは引き出せない。(※例外的に満期前に引き出せる場合もあるが、金利は低くなる。)

国債

◎

満期まで保有すると元本割れしない。(※中途売却する場合は元金割れする可能性あり)

○

2011年7月時点の金利は...

  • 満期1年:0.12%
  • 満期5年:0.43%
  • 満期10年:1.15%
  • 満期30年:2.04%

○

基本的に、満期までは引き出せない。(※中途売却もできるが、元金割れする可能性あり)

低リスク型

  安定性 収益性 流動性
MRF
(満期が短期間で到来する公社債)

◎

元本保証はないが、安定運用されるので実質的に元本割れする可能性は少ない。

△

2011年7月時点の金利は0.07~0.08%位。

◎

いつでも引き出せる。

MMF
(満期が中長期の公社債)

◎

元本保証はないが、安定運用されるので実質的に元本割れする可能性は少ない。

△

2011年7月時点の金利は0.07%位。

◎

1ヶ月経過すれば自由に引き出せる。

地方債

◎

満期まで保有すると元金割れしない。(※中途売却する場合・地方自治体が破産した場合は元金割れする可能性あり)

○

2011年7月時点の金利は...

  • 満期5年:0.4~0.5%
  • 満期10年:1.2%
  • 満期15年:1.7%
  • 満期20年:2.0%

○

基本的に、満期までは引き出せない。(※中途売却もできるが、元金割れする可能性あり)

社債

◎

会社の経営が安定していれば、満期時に全額償還される。(※中途売却する場合・会社が倒産した場合には元本割れの可能性あり)

○

会社によって、1%~5%など金利は様々。

○

基本的に、満期までは引き出せない。(※中途売却もできるが、元金割れする可能性あり)

中リスク型

  安定性 収益性 流動性
転換社債
(株式に転換可能な社債)

○

会社の経営が安定していれば、社債のまま保有し続けると、満期時に全額償還される。(※株式に転換した場合・中途売却の場合・会社が倒産した場合には元本割れの可能性あり)

○

株価が上がった場合に株式に転換すると、大きな利益が得られる可能性あり。

○

基本的に、満期までは引き出せない。(※中途売却もできるが、元金割れする可能性あり)

株式

○

株価は常に変動するためリスクは大きいが、投資額以上の損をすることはない。

◎

株価が値上がりすれば大きな利益が得られる可能性あり。

◎

通常、すぐに売却して換金できる。

ワラント
(株式を一定額で購入できる権利)

○

株価が一定額よりも値下がりした場合にはワラントの価値は0になるので非常にリスクの高い取引だが、投資額以上の損をすることはない。

◎

株価が値上がりすれば大きな利益が得られる可能性あり。

◎

基本的に、いつでも換金できる。

外貨預金
(日本円以外の通貨での預金)

○

為替レートは常に変動するためリスクは多少あるが、投資額以上の損をすることはない。

○

為替レートが円安になると、ある程度利益を得られる可能性あり。

○

主流の外貨定期預金では、基本的に満期までは換金できない。

外貨MMF
(日本円以外の通貨で、主に国債等の安全性の高い債券に対して投資すること)

○

為替レートは常に変動するためリスクは多少あるが、投資額以上の損をすることはない。

○

為替レートが円安になると、ある程度利益を得られる可能性あり。

◎

いつでも換金できる。

投資信託
(投資の専門家に自己の資金を預け、運用してもらうこと)

○

専門家が行うので、ある程度安定性がある。

○

専門家が行うので、ある程度の利益は見込めるが、信託手数料がかかる。

○

商品によるが、ある程度好きな時期に換金できる。

ETF
(株式を組み入れた投資信託)

○

株価変動によるリスクあり。

○

株価が値上がりすれば大きな利益が得られる可能性あり。ただし信託手数料がかかる。

◎

基本的に、いつでも換金できる。

REIT
(不動産投資信託)

○

株価ほどではないが、不動産の値動きによるリスクあり。

○

配当利回り率は高いが、値上がり益はあまり見込めない。

◎

基本的に、いつでも換金できる。

高リスク型

  安定性 収益性 流動性
信用取引
(お金を借りて株式売買を行う取引)

△

手持ちの資金以上の取引をするため、非常にリスクが高く、投資額以上の損失を被る場合がある。

◎

株価が値上がりすると、莫大な額の利益を得ることも可能。

◎

基本的に、いつでも換金できる。

為替証拠金取引
(外国通貨の売買を行う取引。あらかじめ取引証拠金を入金しておくことにより、その額の何倍もの取引を行うことができる。)

△

手持ちの資金以上の取引をするため、非常にリスクが高く、投資額以上の損失を被る場合がある。

◎

為替レートが円安になると、莫大な額の利益を得ることも可能。

◎

いつでも換金できる。

商品先物取引
(貴金属等の商品を後で受け取る権利(=先物)を売買することで、利益を出す取引。あらかじめ取引証拠金を入金しておくことにより、その額の何倍もの取引を行うことができる。)

△

手持ちの資金以上の取引をするため、非常にリスクが高く、投資額以上の損失を被る場合がある。

◎

商品が値上がりすると、莫大な額の利益を得ることも可能。

◎

基本的に、いつでも換金できる。

安定性が人気!「定期預金3ヶ月」について

リーマンショック後の世界的な経済不況や、JAL・東電の株価大暴落を受けて、近年は安定性を重視する定期預金を中心とした退職金運用商品が人気となっています。

「でも、定期預金は金利が低すぎてあまり運用にはならないのでは...?」

そんな懸念を払拭すべく現れたのが、預金後3ヶ月間は通常よりも高率の特別金利が適用される「定期預金3ヶ月」です!

「定期預金3ヶ月」は、投資商品と組み合わせるか否かで、以下の2タイプに分かれます。

①定期預金のみで運用 3ヶ月間の特別金利は1.4~1.8%程度。
(c.f.通常の定期預金の金利は0.03%~)
②定期預金+投資商品で運用 投資商品の運用リスクをとる見返りに、特別金利が①よりも高く設定される(6%程度)。

どの運用方法を選ぶ?

1. 運用方法の種類と特徴で、様々な運用方法をご説明しました。

それぞれについて、メリット・デメリットがあり、「一体どれを選べば良いの?」と困惑してしまう方も多いと思います。

そこで、自分の退職金の運用方法を選ぶための手掛かりをここで少しご紹介します。

自分の家庭に、どんな性質の資産が、どれくらい必要かを考える

資産の性質は、大きく以下の3種類に分けられます。

A. 安定性資産 元本の安全性が高く、金利収入を目的とした資産
B. 収益性資産 リスクはあるが、値上がり利益を追求する資産
C. 流動性資産 早期に換金できる資産

A~Cの資産のうち、どの資産を、どれくらいの割合で保有しておきたいかを検討しましょう。

3-ⅰ. の結果に応じて、最適な運用方法を検討する

自分の家庭に必要な資産の性質と割合が決まったら、1. 運用方法の種類と特徴の表にある各運用方法の評価を参照しながら、運用方法を選んでいきましょう。

表をダウンロードする(45KB)

表をダウンロードする(79KB)

退職金の運用は、扱う額が大きく、運用方法によってはリスクも発生するため、取引を開始する前に、一度専門家にご相談することをお勧めします。